Tokyo Candoll 2017 準決勝
- toohironman
- 2018年11月11日
- 読了時間: 6分
プレイバックNonSugar
今までで一番心に残ってるライブの一つ、Tokyo Candoll 2018 準決勝の事です。
Google+ に書いていたものを転記しました。
TOKYO CANDOLLというアイドルイベントがあります。 主に「地下アイドル」と世間で呼ばれるアイドルが初戦→準々決勝→準決勝→決勝と勝ち上がって行き、優勝したアイドルがフランスで開催される「JAPAN EXPO」に日本代表として招待されるというものです。 参加グループは全国数百に及ぶこの大会、ノンシュガーは昨年準決勝で敗退、敗者復活最終戦に残ったものの、そこで敗れてしまいました。 僕が、まだノンシュガーに通い始めたばかりの頃の話です。 当時、彼女たちは7人組のグループでした。もうかなり有名な話として伝えられていますが、現在乃木坂46のメンバーとして活躍する子がまだ在籍していました。 その子がグループからの卒業を発表。TOKYO CANDOLLの最終日(結果的に敗者復活戦が最後となりました)が、7人揃っての最後の活動となるはずだったんです。 「虹色Halo」という曲があります。 卒業が決まった7人で出した最後の曲です。限定でCD発売もされました。 しかし、この曲を7人で披露する事は一度もありませんでした。 彼女たちの「ホーム」。7人態勢の新宿角座でのラスト朝練。この曲が披露されました。7人でのフォーメーション。その日、一つのポジションを「空けて」披露されたんです。 卒業するその子と一番仲の良かった奈良怜那ちゃんは、その頃大きな病を抱えて長期活動離脱中でした。朝練や対バンでは代わりのポジションに二期生の藤田小絵ちゃんが入りその穴を埋めていました。その日も朝練もそうでした。まだまだ慣れない中、必死にサポートメンバーとして支えていたさえーるが、ラストの曲前にそっとステージから姿を消しました。そして、ぽかんと一つだけポジションが空いたまま披露されたその曲… この曲が、その後披露される事はありませんでした。 「7人の曲」 まるで叶えられなかった、彼女たちの夢の欠片に鍵をかけるように、その曲は「封印」されてしまいました。 「決勝に進んだら、あの曲をやります!!」 そう公式が発表したのは、準決勝の直前でした。 昨年、超える事が出来なかった準決勝の壁。 どうしても、もう一度あの曲を歌うんだ… そうして、迎えた準決勝。 僕は、昨年の準決勝の事を知りません。 それでも、当日へのメンバーの想いに触れる度にその日が特別なものであることを十分知ることが出来ました。それは、僕だけじゃなく、多くの無糖派がそう感じていたのだと思います。 開演。ノンシュガーの前に出るグループたちが、素晴らしいパフォーマンスで会場を沸騰させていきます。高まる緊張と興奮。僕はまるで自分の事のように震えていました。他のグループに大きな声援を送っていたのは、その震えをごまかす為だったのかもしれません。 そしてやってきたノンシュガーの出番。 まずは新曲「少し高く」。 ほんの数日前にお披露目されたばかりのこの曲、彼女たちは「勝負をかける」とトップに持ってきました。撮影可になってYoutubeに公開されたのが当日になってから。それでも、イントロからメンバーのそして無糖派のテンションは最高潮。まるで慣れ親しんだ曲かのように、会場を包み込むようなコールが響き渡ります。 ステージの上では、早くも感極まったような表情のメンバー。客席では、普段以上の熱気で無糖派が一体となってステージを後押ししていました。 これはいける!! その勢いのまま、剣道少女へ。そして、彼女たちの、僕たちの大切な曲「日曜朝練アイドル」へと怒涛の盛り上がりが。 6つの光が空へと伸びて、夢のステージへ!みんなで行くよ!! こんなに、みんなが一体となった魂の朝練向上は初めてだったんじゃないでしょうか。こんなに、みんなの突き上げた拳が熱かった事はなかったんじゃないでしょうか。 全てを注ぎ込んだ15分間は、あっという間に終わりました。 最後の1分間のアピールタイム。ほとんどすべてのグループが持ち時間いっぱいまで声を枯らしてアピールする中、彼女たちは最後の10秒間、深々と頭を下げ続けました。言葉はなくても、その姿から今日にかける想いの強さが伝わってきました。 発表を待つ間に行われた物販。 みんな、いつもとテンションが違いました。 早くも泣き崩れるれなてん。普段はシャイなうめちゃんやまゆっちが、チラシを持って多くの他グループのファンの間に消えていきました。僕は、いつの間にか無口になってしまっていました。 そして…ステージに一番近い場所で発表を見届けようと客席に向かいました。 一つだけ、心に決めていたことがあります。 どんな結果になっても、決して彼女たちの前で涙を流さない。 たぶん、泣くんだろう彼女たちを最高の笑顔で見守ろう…と。 決勝に残る事が出来るのは2グループだけ。 そのグループの持ち歌のイントロが会場に流れる事になっています。 まず発表された2位…彼女たちの曲ではありませんでした。 インタビューの間、僕はまっすぐに彼女たちの姿を見つめていました。張り裂けそうな胸のうちが手に取るように伝わってきます。何人かの目にはもう涙が浮かんでいます。 そして、暗転… 僕は、いやその場にいた無糖派誰もが頭の中にあのメロディを思い浮かべていたはずです。 慣れ親しんだ「日曜朝練アイドル」のイントロのメロディを。 「~♪」 軽快なメロディが会場に流れました。それは、僕らの頭の中で流れていたものではありません。 「ああ…ダメだったか…」と思った瞬間でした。 誰からともなく「お…?お…?おおおおおおおおおおおおっ!!!!!」 と雄叫びが上がったのは。 ステージの上では、ようやく事の事態を把握したメンバーがその場に泣き崩れています。 流れたのは、新曲「少し高く」のイントロでした。 そのまま僕らは肩を組み、渾身の3連MIXを打ち放ちました。 そこからの事は、もう何がなんだかよく覚えていません。 涙で言葉にならないリーダーのゆうにゃが何て挨拶したのか。普段なかなか泣かないうめちゃんが大粒の涙を流してた姿も。 無糖派もみんな泣いていました。肩を震わせて号泣する者もいました。 でも、僕は泣きませんでした。ステージのメンバーに最高の笑顔で手を振りました。言葉は出なかったけど、自分でも本当にいい笑顔をしていたと思います。 メンバーがステージから去った後、僕らは誰からともなくお互いの肩を抱き、握手をかわしました。 そして、誰からともなく輪になり歓喜の雄叫びを上げていました。 僕は、いつの間にか泣いていました。みんなが抱き合い、お互いの背中をたたき合い今日の快挙を称えあっていました。いいんだ。もういいんだ。こんな涙なら何度流してもいいんだよ。 そうみんなに言われた気がしました。 いよいよ、5月4日は決勝戦です。 どんな想いで「あの曲」を歌うんでしょうか。 どんな想いで、僕らはあの曲を聴くんでしょうか。 その日は、きっと彼女たちにとって「特別な」日になるはずです。 その日を、僕はしっかりとこの目で焼き付けたいと思っています。 6つの光が、7色の虹を架けるところを。
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