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本大会1103

  • 執筆者の写真: toohironman
    toohironman
  • 2017年11月4日
  • 読了時間: 5分

「泣いたら退場だからね」

まるで合言葉のように、数日前からみんなに笑っていたゆいちゃん。

「ぜってー泣かないよ」そう言いながら、みんなわかってたんです。泣かない訳がないって。

119席。全ての席が埋まった角座。幕が開くと、そこにはゆいちゃんが一人で立っていました。スクリーンに映し出される過去の映像。そして「LAST IDOL DAY」の文字。ゆいちゃんの最後のステージはそうしてスタートしました。

ずっとハードな日々の中、体調を崩していたゆいちゃん。今日もその声はかすれていました。それでも振り絞るように「少し高く」のフレーズをささやくように…そこからはもう一気でした。トークコーナーも無し。企画コーナーも無し。撮可タイムも無し。ひたすらにノンシュガーの曲が披露されていきました。

「いつもと同じ」ゆいちゃんはそう言いました。確かにそこには、いつもと同じメンバーの弾けるような姿がありました。でも…はっちゅんが、れなてんが…みんながまるでこのまま時間が止まればいいのに…そんな風に思ってるんだろうなあ…もちろん僕達も。

途中、ノンスウィートにゆいちゃんが混じって「念願の」バカ男子を披露したり、いつものようにみんなで大笑いしたり。ノンシュガーらしいステージが続く中、誰もが感じていたと思います。

「ああ…もうすぐなんだなあ…」

楽しい時間は、あっという間。本当にその通りです。

ゆいちゃんラストステージは、あっという間に終盤に。「日曜朝練アイドル」のイントロが流れました。

「6つの光が空へとの伸びて、夢のステージへ。みんなで行くよ…」

「6つの光口上」と呼んでる曲中の口上。これも最後です。6人になったノンシュガーをずっとずっと励ますように、鼓舞するように唱えられてきた。もうきっと、この口上を叫ぶことはない…そう思うと喉が痛い事なんて、途中でぴきっといったw腰が痛むのなんて関係ない。全力で叫びました。

僕の頬は濡れていました。会場の熱気が呼んだ汗のせい…ではなく、もちろん涙です。

みんなが泣いていました。みんなが笑っていました。

メンバーも無糖派も。

とても幸せな涙でした。

本編が終わり、アンコール。

角座では限られた時にしか起きないアンコール。

再びメンバーが登場したステージに向かって「ちょっと待った!」の声をかけ、僕達が用意した、心ばかりのゆいちゃんへのプレゼントの時間です。

読み上げられた「卒業証書」。

多くのファンに「笑顔と元気」をあたえてくれたゆいちゃん。感謝の気持ちを込めて、はがべんくんが声を張って読み上げました。卒業が発表された後、ずっとずっとこの日の為に、何をすべきかをずっと考えていた彼。卒業証書を持つ手が大きく震えていました。

会場のあちこちから、すすり泣きの声が聞こえてきました。もう誰も「泣いちゃいけない」なんて思ってない。最後の時間を惜しむように潤んだ目で、ステージのゆいちゃんを見つめていたんだと思います。

証書の授与、そして花束とメセカアルバムの贈呈。

その後は、メンバーからゆいちゃんへの手紙を読みあげる時間へ。

うめちゃんの番になりました。「普段はめったに泣かない」そう言われるうめちゃんの顔が、既に涙でくしゃくしゃになっていました。ゆいちゃんへ…読み始めてすぐ、涙で言葉にならなくなってしまいました。どれだけ彼女がゆいちゃんの事を大切に想っていたのか…その事がひしひしと伝わってきました。

栗野さんは…もうダメでしたね。良く泣く方のw栗野さんでしたけど、今日の涙はいつもと全然違いました。なんと表現していいのかわかりませんが…

その後は、ゆいちゃんからメンバー一人一人に書いたメッセージ。そしてお父様とお母様に向けて送られたメッセージも読み上げられました。

ゆいちゃんが、この日までアイドルでいれたのは、ご家族の協力があっての事。

ゆいちゃんを今日までアイドルとして見守ってくださって、本当にありがとうございました…

僕はもうボロボロで…正直、この記事を書きながらその時の事を、正確に思い出せません。少し高くをやったのが先だったのか、「5人でやるWay of life」が見たいって、ムチャ振りして自分は客席に降りてそれを見ていたのが先だったのか、ノンシュガーが松竹芸能という大手有名事務所への所属が発表されたのが先だったのか…

でも、最前から振り返った時に見えた、119席全てが埋まった会場を染めた水色のサイリウム。涙と笑顔でいっぱいの無糖派が一体となってゆいちゃんに声援を送ってる姿。

それは、はっきりと思い出す事ができます。

きっとゆいちゃんが、最後に見たかった景色…そうなんじゃないかって思います。

少し高くの曲中。最前A07からもう涸れきってしまった声でガチ恋口上を打つ「彼」を全員で煽りました。途中声がつまりそうになった時です。笑顔でゆいちゃんが「頑張れっ!」と小さく、でもはっきりと笑顔で彼を煽りました。途端に蘇る彼の姿…w

ゆいちゃん、やっぱり君は最高のアイドルだったよ。その小さな一言にも、すごいパワーがあるって事を見せてくれた。

2時間15分。

長くアイドルを見てくると、きっと「生涯忘れない」ライブって幾つかあると思うんです。

この日のライブは、間違いなくその中の一つです。

こんなにも愛されたゆいちゃんが、最後に見せてくれた最高の笑顔、そして涙。

寂しいです。

ステージに立つ姿をもう見る事は出来ません。

でも、こんなに幸せな時間もなかったと思います。

多くのアイドルが、静かにひっそりとその姿を消す中、こんなにも暖かく優しくみんなの涙と笑顔で送り出してもらえる。…送り出してあげれる。こんな幸せな事はないと思うんです。

最後のハイタッチでのお見送り。

泣きじゃくるゆいちゃんを僕は笑顔を向けました。今までで一番の笑顔だったと思います。

「をっさんはいつも私に力をくれた。だから、今度は私がをっさんの力になりたい」

僕が病に倒れた時、ゆいちゃんはそう言って僕を励ましてくれました。

そして、戻った時に言ってくれたゆいちゃんの言葉。

「ゆいは、をっさんの笑顔が大好き」

ゆいちゃんが大好きって言ってくれた、笑顔が僕の最後の記憶になるように。

最高の一日でした。

でも、僕達は、この日を「過去のもの」にしなくてはならない。

もっともっと最高のシーンを作っていかなくてはいけない。

それが、きっと

ゆいちゃんが望む事だから。

さあ、行こう。

7色の虹を空に架けに。


 
 
 

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